【短編】朧月と夢

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―夢を見ていた。近くて遠い日々の夢を。朧気で克明な日々の夢を。


妙に冴えてしまった目を恨み、台所へと向かう。窓から入る月明かりは、ぼんやりと自分を見ていた。蛇口をひねり、コップ半分ほどに水を汲む。一口含むと、春先だというのにひどく冷たく感じられた。飲み干す気は失せ、残りをシンクに流す。


寝室に戻り、雑に敷かれた布団の上に腰を下ろした。狭い狭いと愚痴をこぼしていたはずの部屋は、自分ひとりを収めるには広すぎる気がした。カーテンの隙間からは、やはり月明かりが届いている。


どうにも落ち着かなくなり、カーテンを開け、ふと窓から空を見た。月を取り巻く雲は、絶えず少しずつ動いている。確かに時は、平生となんら変わりなく進んでいる。だというのに、その流れは自分だけを置いてけぼりにしているようだった。自分の時間は、いつからか止まってしまっているのではないか。明けない夜はないと云う。しかし、この夜だけは、永久に続く気がした。この朧月に、世界は見下ろされ続けるのではないか。


日頃は感じない孤独感が刺さった。月明かりが嫌になり、窓辺から離れ布団に体を投げ出した。なんとなしに時計を一瞥すると、やはり時間は進んでいるようだった。自分を置きざりにして。胸に手を当て、鼓動を感じてみる。それを確かめたところで、死んでいるような心地が拭えなかった。寝間着の薄さゆえか肌寒さを感じて、しっかりと掛布団を被り、機械的に目を閉じた。


まどろみの中で、人が近づいてくる。よく見知った彼女は自分の隣に来て、佇む。すると、いつかどこかで、二人で見た光景が、とめどなく広がった。あの日見た桜が、花火が、紅葉が、銀世界が、辺りを彩る。あの頃のように、二人は同じ景色を瞳に映している。隣に目をやると、彼女はこちらを見返して微笑んできた。手を伸ばせば届くはずなのに、どうしてかその距離は無限にも感じられた。こんなにも鮮やかに描かれたキャンパスの中で、自分だけはモノクロに塗られている気がした。


彼女は、とりとめのない話を始めた。本当にどうでもいい、それを聞いたところで一銭の価値もないような類の話を。しかしその安っぽい話に、自分はかけがえなのない価値を見出してしまうのだった。かつてはそうは思わなかったはずなのに。彼女と交わす言葉の一つ一つが値千金に感じてしまう。彼女の表情が、声色が、仕草が、この上なく心地よかった。


夢想感の中でも、時は過ぎた。短くも長くも感じたこの時間にも終わりが来たようだった。二人を囲む桜は花びらを散らし、花火大会は終了のアナウンスを告げ、彩った木々は化粧を落とし、積もる雪は水となり流れた。辺りにはもう何も無い。ただ白色な世界が広がるだけ。キャンパスから色が抜けた。


そんな世界の中で彼女は未だに色を持っていた。洒落た格好がよく似合う彼女は、自分に向かって手を振ると、目を背け離れていく。とっさに手を伸ばすと、自分の手が黒い輪郭に白色があるだけの存在になっていることに気づいた。どうやら自分もこのモノクロな世界の一部に過ぎなかったらしい。感嘆も程々に、一心に彼女を追いかける。しかし、決して追いつくはずもないことを、頭のどこかでわかっていた。いつの間にか視界から最愛の人の姿は消え、世界は完全に白色不透明で埋まった。伸ばし損ねたこの手は、もう二度と届かない気がした。


目を覚まし、寝ぼけ眼で窓辺を向く。朧月は去り、代わりに太陽が自分を見下ろしていた。数時間前に広く感じた部屋は、変わらず自分一人には有り余るようだった。しばし感傷に浸ったのち、時計を見るや否や顔を青ざめ、急いで朝支度を始めた。




―夢を見ていた。ありふれたようで、かけがえのない日々の夢を。もう戻らない、決して戻れない日々の夢を。

【S14】邪智暴虐のラキドヒドムドー【最高2037最終2005】

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【はじめに】

S14お疲れ様でした。結果は奮いませんでしたが、反省等々色々思うところがあるので執筆します。




【パーティ紹介】

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ゲンガー@メガ石
臆病 B4 C252 S252
祟目 ヘドウェ 鬼火 道連れ

QRを作って頂いたヘドウェゲンガー。道連れは相手の思考の外にある事も多く、見えない勝ち筋として有用に機能したが気合い玉が欲しい場面もあった。後述のラッキーと併せての縛り範囲の拡大と、道連れの使いやすさ、レヒレテテフへのダメージを考えCSでの採用。



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バンギラス@悪Z
慎重 H252 A52 D204
イカサマ 追い討ち 吠える 眠る

追い討ち枠兼拘りテテフへの引き先。この枠は当初防音ジャラランガを使っていたが、微妙だったので変更した。が、こいつもなんか微妙だった。吠えるによって、身代わりを張り追い討ちから逃げてくるゲンガーを無理やり引っ張り出すことができる。悪Zは追い討ち枠+αの性能を持たせるために採用したが、ラムじゃないせいでゲンガーを狩りきれない事があり困った。眠るはサンダーや毒ガルド、ポリゴン意識。



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ヌオー@オボン
呑気 H252 B252 D4
熱湯 地震 カウンター 再生

地面枠。バンギや積むランドへのある程度の対抗手段。ラキドヒドムドーに加えた4枚目の受け駒。4枠選出の解消に役立った。当初は蓄える型で使っていたが、積んでも遂行速度が遅いせいで結局急所に怯えることになる、元来の種族値が低すぎるという理由で変更した。カウンターは決まれば数的有利を取れる点が非常に優秀だった。持ち物は確定数のずらし意識と、カウンター後も役割を持たせやすいようにオボン。


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ラッキー@輝石
図太い B252 D100 S156
投げ 電磁波 ステロ 産み

特殊受けというよりは特殊クッションに近い。Sは麻痺後最速グロス抜き。構成はとんぼるちぇん及び釣り出しへの対抗策、ゲンガーの縛り範囲を拡大するためのステロ。リザやアゴへの切り返し、タマゴゲンガーの祟目の威力を上げる電磁波。削りの手段である投げと回復手段の産み。



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ドヒドイデ@ヘドロ
図太い H252 B252 D4
熱湯 トーチカ 霧 再生

ヒトデ枠。ヘドロトーチカで格段に受かる範囲が広がる。



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エアームド@ゴツメ
腕白 H244 A44 B220
ブレバ 毒 鉄壁 羽

数値が足りない。何度もギャラに怯み殺され何度もガッサに昏睡レイプされた。鉄壁のおかげで最悪ミミッキュを見れる。




【きつい相手】

ジャラランガ
対抗手段ほぼ0。最終日めちゃくちゃ当たった。しかも1700から3回くらいマッチングして困った。ムドーのブレバやゲンガーの道連れで拾えることもあるが、切っていいポケモンではなかった。

・雨ラグ
ムドーが怯む。

・ギャラ
だから怯むなって。

・ボールゲンガー
避けてね。

・シャドクロ剣舞ガルド
ヌオーを選出できてないと辛い。

・ゴーリ
ステロ+ゲンガーのヘドウェで縛りたい。



【反省】

勝ち切れなかったとおぼわしき理由を以下列挙する。

ジャラランガとの頻発マッチ
先述の通り。


・並びの多様化に伴う選出択の発生
これがきつかった。流行のリザグロスランドはある程度意識して組んだつもりだったが、上からスイープする枠がゲンガーしかいないせいで窮屈な選出を強いられる事が多かった。


・試行回数、練度の不足
元々時間がかかる構築ではあるが、それでもすぐ疲れて対戦をやめたりせず、もっと勇猛果敢に潜り続けるべきだった。何百戦もするのは結果を出すために必須な事だというのにも関わらずだらけていた。


・未曾有の回線不良
あまり言い訳にはしたくないが触れずにはいられないので。シーズン中盤から終盤、特に終盤だが、通話中、ないしツイキャス中以外でレートをすると必ず回線が切れるという事態に陥った。ルーターに問題があるのかDSに問題があるのかは不明だが、これが大きな足枷になった。一つの仮説としては、通話中、キャス中は常に携帯が通信をしている状態である事が共通しているので、そこに何か要因があるのではないかと考えている。これに関して何かわかる方がいたら教えて欲しい。


【終わりに】

今シーズンで本当の本当の本当にポケモンからは暫く退きます。度重なる引退詐欺に関しては謹んでお詫びします。理由としては自身が浪人生という身になること、モチベが薄れてきたことが挙げられます。受かった所を蹴っての浪人なので、これ以上舐めた真似はできません。キャスを始めて4ヶ月程になりましたが、ただただ純粋に楽しく、そこでできた新たな人間関係は代わりのない宝だと思ってます。Twitterでの活動は継続していく事かと思いますが、キャスでの活動やポケモンに関してのツイートは控えめになります。それでも良ければ、今後とも平凡ノ助をよろしくお願いします( ・―・ )。それではまたどこかで。

【短編】時間屋

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「時間が欲しくはないですか?宜しければお売りしますよ?」

日付を優に跨いだ深夜、オフィスに一人残る私の眼前に現れたのは、仮面の男だった。時計盤をあしらった仮面に黒いスーツ姿のその男に、怪しさを覚えない者はいない。エレベーターの動作する音も、階段を駆け上がる音も無しに、如何にしてここまで参じたのかは見当も付かないが、疲弊した私の意識はそれよりも男の発言に注がれていた。

「時間を売る?何を仰っているのですか。それと貴方の身元をまだ伺っていないのですが。」
「あぁ申し遅れました。私は『時間屋』と申す者です。あいにく名刺は持ち合わせていませんがね。先に申しましたように、あなたが望むのならば時間を提供する者でございます。」

私はしばし黙考した。この男の怪しさを差し引いてもなお、その話に惹かれてしまった自分がいた。連日連夜残業に勤しむ今の生活は、世辞にも満足とは言い難い。凡庸な才能を努力で補ってそれなりの役職を手に入れはしたが、心は空虚と言う他ない。ほとんど家にいない私に、妻子は次第に興味を無くしていった。勿論趣味にあてる時間もない。このままただ虚有縹渺な人生が続くのは御免だと胸に誓った私は、微かな希望と大きな疑念を持って男の話に耳を傾けることにした。

「私が時間を買ったとして、具体的にはどのような効果が得られるのですか。」
「はい、例えばお客様が一時間時間を買ったとします。そうしますと、お客様以外の人間の動作が止まり、お客様だけが活動できる時間が一時間だけできます。時計の針は止まり、あなただけの時間が保障されます。ですが、その間に他人に干渉する行為や法に触れる行為は控えてくださいね。そのような行為が見受けられた場合、私共は然るべき対処をしなければなりませんので…」
「なるほど。一時間いくらですか?」
「3000円になります。」

私は完全にその話の虜になり、つい口走った。

「じゃあ試しに一時間だけ買います。何か伺いたいことができた時のために連絡先を教えて頂きたいのですが。」
私はそう言いながら、名刺を差し出した。

「お買い上げありがとうございます。連絡先は不要です。ただ『時間屋』と、呼びかけてくださればいつでも参りますよ。」

不思議と男の言葉に嘘はないと信じきれた。それほどまでに何かに縋りたかったという自己の現れだったのか、騙されてもいいやという諦観だったのかは定かではないが、私はとにもかくにも一時間という猶予を手に入れた。

私は時計に目をやった。確かに秒針は動いていない。外を見渡すと、通行人は人形のように固まり、車はブリキのおもちゃのように止まっていた。どうやら本当に私は時間を「買った」ようだ。しかし一時間という短い時間をどう使うか。考える時間が勿体ないので、とりあえず目下の仕事に取り掛かった。

呆気なく一時間は去った。秒針は再び時を刻み始めた。丑三つ時に差し掛かろうというのに、道路は人と車がひっきりなしに往来している。私はなんとかタスクを完遂し、帰路についた。

私の頭は既に、再び時間を買う計画に支配されていた。仕事に、享楽に、休憩に。使い道は尽きなかった。これまで特にこれという出費もせずある程度給金のいい地位で働いてきた私には、妻と共働きなこともあって我が子を養ってもなお金には多少余裕があった。ただ余裕がないのは時間だけ。時間屋にとって私はうってつけの顧客のようだった。

私は半年に渡って、何度も時間屋を利用した。仕事をはじめ、なんにでも利用した。聞けば、数人で時間を買うこともできるらしく、家族と過ごす時間も増やすことが出来た。部下とは元来そこまで打ち解けてはいなかったため、遊びに誘うのははばかられた。なにより、疲労困憊な形相をしている部下達に、荒唐無稽なことを口走りたくはなかった。時間が買えるなどと、そう簡単に人は信じない。家族に打ち明けた時も酷く疑われたもので、私の精神の心配までされた。

また、時間屋とは個人的に親しくなった。度々飲みに行く間柄でいる。しかし、彼は仮面をとり素顔を見せることもないし、仕事の話もしない。逆にこちらから仕事のことを訊く気にもならなかった。私も束の間の休暇に仕事の話などされたくないししたくもないからだ。向こうもそうだろうと思っていた。

しかし、ある時我が子に尋ねられた一言でその気持ちが揺らいだ。

「時間屋さんって、いったいどこから時間をとってきてるの?」

深く思索してもいないだろう子どもの純粋な疑問に、私の頭は苛まれた。無論答えることはできなかった。わからないからだ。私自身気にしたことはあるのかもしれないが、元々彼がファンタジーに近い存在であると踏んでいたため深く考えたことはなかった。いつの間にか、もやもやとした何となく不快な気持ちになり、酷く気になり始めた。

翌日、いや日を跨いだため翌々日であるが、皆が帰宅しオフィスで私一人になるのを見計らって、彼を呼んだ。

「時間屋さん、いますか?」
「はいただいま馳せ参じました。ご用件をどうぞ。」
「今日は時間を買うためや飲みに行くために呼んだんじゃないんです。ただの雑談です。ちょっと訊きたいことがあって。」
「ほうほう訊きたいことですか。なんでも仰ってくださいな。」
「…時間屋さんが売る時間って、いったいどこからとってくるものなんですか?」
私は時間屋に対し、客としてではなく友人として初めて、仕事の話を持ちかけた。時間屋は心無しか俯く様子を見せた後、答えた。

「お客様。あなたはよく時間を買ってくださいますよね。では、








その逆をする方々もいると思いませんか?」



私は硬直した。それと裏腹に思考は回転を始めた。これ以上は知りたくないのに。

「はい、ご想像の通りです。私共は、時間が不要な方々に伺い、時間を売っていただくことでこの商売を成立させています。勿論、このことを知って不快感を憶えるお客様もいらっしゃいます。お客様は、どうですか?」

そう、時間屋は続けた。私は、薄々勘づいていたのかもしれない。この時間屋は、なにもファンタジックな手法で時間を供給していた訳ではないと。

私や、私の家族が買っていた時間は、他人の時間の上に、いや他人の命の上に成り立っていたものだったとしたら―

「自殺志願者、高齢者をはじめとする現世になんの未練もない方々や金銭的に困窮した方々に、時間を売っていただくことで、私はあなたに時間を売ることができています。」

―人殺し。に加担していた。いや、間接的にではあるが、人を殺めていたことに、なるんじゃないか…。

私は絶望に暮れた。勤労に、惰眠に、趣味に、団欒にあてるため買い取った時間たちが…人命の凝集であった。そう思った途端に、その時間の全てが、私の人生という時間全てが、空虚に、あまつさえ邪悪に感じられるようだった。灰色だった自分の人生は黒く塗り潰された。私の頭の中は、闇夜の田舎町のように、暗く、沈んでいた。もうどうにでもなれと、ただただ懺悔と後悔の念に駆られ、妻子のことも忘れ、暴走した私が口にした言葉は、次のようだった。


「時間屋さん、お願いがあります。」
「はい、なんなりと。」









「私の持つ時間の全てを、売らせてください。」




~fin~

【短編】暗闇

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目を覚ますとそこは暗闇だった。ここがどこなのかも、私は何者なのかもわからない。わかるのは手元にぼんやりとしたランプがあることだけだった。底知れない恐怖と、ほんの少しの好奇心が心を揺らす。このままでは何も始まらないと思い、ランプを手に持ち、歩き始めることにした。

ただひたすらに暗い世界を歩く。どこへ行けばいいのかもわからずに。歩みを止めたら何もかも駄目になる気がした。どうしてかはわからないがその予感には確信があった。歩きながら、目を閉じてみた。けれども、転ばないか不安になって、すぐに目を開けた。

疲れを感じ始めた頃、ぼんやりと明かりが見えてきた。本当にぼんやりとした、見間違いかと疑うくらい、うっすらとした明かりだった。気力を絞り、そこまで駆けた。

居たのは若い女だった。油の切れそうなランプの隣に腰掛け、息を切らした私を平然と見つめていた。私は急いで心拍を整え、尋ねた。
「そこで何をしているのですか?」
「何もしていませんよ。ただ一人ここにいるだけです。」
「ここはどこなのかわかりますか?」
「わかりません。全く。」
「そうですか。あなたはこれからどうするつもりですか?」
「どうもしませんよ。このランプとともに、ずっとずっとここにいます。」

背筋がぞっとした。ずっとずっとここにいる。その言葉に。恐怖と侮蔑の入り混じった感情の捌け口に困り、女の元から急いで去った。

私は歩き続けた。度々、ぽつり、ぽつりと、うっすらとした明かりが見えた。けれどもそれらには立ち寄らなかった。明かりの下にはまたさっきの女のような人がいると思ったから。会いたくなかった。自分が同じように染まりそうで怖かったから。歩き続けずにはいられなかった。じっとしている恐怖を忘れてしまったら、自分という存在が壊れてしまいそうだったから。

私は歩き続けた。足は震えて悲鳴をあげていた。幾度となく立ち止まりたくなった。でもそうしたら、もう二度と歩けない気がした。心身の限界が近づく中、今まで見たことのないはっきりとした明かりがこちらへ向かってきた。

正体は若い男だった。男は私を見ると、気さくに話しかけてきた。

「やぁ、なにしてるんだい?」
「ただ歩き続けているだけです。どこに行きたいのか、自分が何をしたいのかもわからずに。」
「そうか。実は私もそうなんだ。どこへ行くのかも決まってないけどね、ただ歩き続けている。いろんな人に出会ったよ。大抵はぼんやりと明かりの下で縮こまってたけど。君のように、私のように、歩き続けている人もいた。」
「私やあなたは、どこへ行くべきなのでしょうか。」
「わからないよ。でもね、私は歩き続けるよ。そのうち行くべき場所がわかるだろうと信じて疑わないからね。」
「どうしてそう信じきれるのですか。」
「信じられるか信じられないかじゃなくて、信じることから始まるんだ。信じることをやめた途端、私の足は動かなくなってしまう。歩き続けるというのは、いつか辿り着く目的地の存在を信じて初めて成り立つことだからね。」
「でも、ただじっとしている方が何倍も楽だろうって。思います。」
「そうだろうね。じっとしているのは楽だ。でも、じっとしていると、これから私たちが出会うような景色には絶対に出会わないよ。」
「その景色ってどんな?」
「わからない。ただ、きっと素晴らしい景色だろうさ。こんな暗闇からは想像もつかないようなね。」
「なんですかそれ。馬鹿らしい。」

私は笑ってしまった。男が気分を害していないか焦ったが、一緒になって笑っていた。

男と別れた後、いつの間にか手に持ったランプは前より明るくなっていた。心なしか疲労も回復している。私はまた、いつか辿り着くであろう未知の目的地へ向けて、歩み始めた。

ゲココケコ対面水Zを撃つ話

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蛙は震えていた。かつてない程の恐怖は寒気を呼んだ。辺りは奇妙な帯電空間に様変わりし、緊張を生む。その光景は、蛙と対峙するこの神の異様さを示すものに他ならなかった。

蛙はこの神と戦わなければいけなかった。蛙が望まなくとも、蛙の主がそう望んでしまったらしい。これ程までに人間を恨んだことはなかった。逃げ出したい。生存本能は当然の結論を出した。神には神を宛がればいいだろうに。どうせ後ろに控えているであろう豊穣神にでも委ねてしまいたい。しかし、それを許しはしない人がいる。お前は立ち向かえと、そう言い放つ人間がいる。叶うものなら逆らってしまいたい。なのにどうしてか抗えない強制力が己を縛る。他者に仕えるという窮屈さが体を押し潰す。


蛙は俊敏さにだけは自信があった。打たれ弱く、貧弱な身の代償として手に入れた、速さと器用さ。これまで、それを武器としやってきたのいうのに。どうやらその刃も神には届かないらしい。これが大海を知るということなのだろうか。

自分はこの異国の戦神に一体何ができるというのか。相手の手のひらに己の心臓が転がっているような心地がした。気分一つで潰える命。それがまさか自分のものであろうとは、ゆめゆめ思いたくもなかった。

何匹も、何匹も、何匹も。棄てられた仲間がいる。生まれ持った才能が少しばかり劣るというだけで。棄てられてきた同胞たちがいる。お前は優秀だ。蛙はそう言われた。そう信じて疑わなかった。なのにどうして今この瞬間、眼前の相手に、「勝てない」と、思ってしまうのだろうか。確かにそびえ立つ種族の壁を、蛙は壊す術がなかった。

蛙の手元には、命を繋ぐ襷も、あるいは速さを助ける首巻きもない。あるのは得体のしれぬ青い結晶のみ。一体ガラクタと何が違うのだろうか。ぼやくことで刻一刻と迫る死への恐怖がいくばくか和らぐ気がした。

蛙は覚悟を決めた。己の不運さを嘆き、後悔を忘れ、無力さを肯定する。拳は震え、肌は逆立ち、緊迫は息苦しさを招く中、目だけは神をしっかりと見据えていた。

ついに神が動いた。これから自分は死ぬのだ。自分の感覚では到底追い付かない電圧に灼かれて。今生へ別れを思い、悠然と構える。

どれほどの時間が経っただろうか。誇張するつもりもなくまさしく無限にも感じられるその時間の中で、未だに自我と五体は保たれている気がした。どうにもおかしい。訝しく目を開けた丁度その時、蛙の体を脆弱な刺激が襲った。氷属性を帯びた攻撃のようであった。蛙は酷く当惑した。どうして電撃に弊死せず済んだのか、何よりもどうして自分はまだこの生にしがみついていられるのだろうか。

蛙が尽きない疑問に頭を悩ませる中、突如として蛙の主は滑稽に踊り出した。何事かと思うより先に、蛙の体に不思議な力が宿った。体が勝手に動く。まるでこれから何を起こすのか元来解っていたかのように。小さな蛙の体に収まらなくなった力は、水製の竜巻として現出され、そのまま突き進み、立ち尽くす神を呑み込んだ。

しばらくして、竜巻とともに帯電空間は消滅した。その跡には、地に伏す神と呆然と立つ蛙と、歓に耽る人間と水しぶきだけが残っていた。

【usm s11】メビウスの竹輪~電磁波は未来への投資~【最高/最終 2185 (1位)】

【0.挨拶】

おそらく本記事を読んで下さる大多数の方は初めましてでしょう。平凡ノ助と申します。TNちくわオルタでusmシングルレートの方やってます。この度なんと最終1位という未来永劫誇れる結果を残すことができたので、嬉々のうちに筆を執りたいと思います。

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※上記画像の後に1勝して保存しました。


(以下常体)



【1.パーティ紹介】


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ゲンガー@メガ石
臆病 H156 B92 C4 D4 S252

影球 守る 滅び 道連れ

辛い相手を処理する誤魔化し枠。耐えたい攻撃が物理に寄ってるのでB振り。


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グライオン@毒玉
慎重 H212 A52 D244

地震 ギロチン 守る 身代わり

ナットカグヤドランガルド意識。ポリ2の麻痺と組み合わせると最強。PP枯らしを考えると守る身代わりは必要、役割対象を鑑みても地震ギロチンは外せない。


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ミミッキュ@ミミZ
陽気 H4 A252 S252

じゃれ 呪い 身代わり 痛み分け

積みポケへの切り返し。ジャラランガへの回答。圧倒的な腐りにくさを有する。純粋にZぶっぱが刺さることも多い。


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ポリゴン2@輝石
図太い H244 B252 S12

イカサマ 冷B 電磁波 再生

トレースが強い。威嚇や影踏みをコピーできるのが便利。個人的に今電磁波が熱い。理由は後述。麻痺後最速ミミッキュまで抜ける。


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カプ・ブルル@残飯
慎重 H252 D252 S4

ウッホ 毒々 宿木 守る

ヒレ・テテフ・コケコ受け。ガッサへの一応の解答。眼鏡テテフを受けるために守るは必要。ウッホはメインウェポン兼回復技として。ただでさえ草場で回復されてしまうので、定数ダメージとして毒々は優秀。宿り木はHP回復や定数ダメージの加速として。他に採用するとしたら怒りやがんぷう、マジシャあたりだが、怒りで削ってもパーティに火力のあるポケモンがいないので倒し切れないし、草場で回復されるためあまり旨味がない。がんぷうはリザくらいしか撃つ相手がいない。マジシャを撃ちたい相手であるジャラランガミミッキュで間に合ってる。


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ドヒドイデ@氷Z
図太い H252 B252 D4

熱湯 毒々 黒霧 再生

馬車、ゲッコ、ミミッキュ、ポリ2意識。再生は確定として、火力の低いドヒドがダメージソースを付与する手段である毒々、積み技を打ち消して粘るための黒霧。火傷ワンチャンの熱湯。氷Zは単にHPを半分以上回復したい時に重宝し、叩き落とす・トリックに耐性を獲得でき、挑発を撃たれた時に仕切り直すことができる。再生力強い~。



【2.構築経緯】

※受けループ、受けサイクルの違いを筆者はよく理解しておらず、また実際に明確な差異などないのではないかと思っているので、以降「受けサイクル」の呼称で統一する。

今季は所謂受けサイクルを使おうと思った。で、割と長らく受けサイクルを考え、使ってきた経験上から言えることがある。それは、

①ゲンガーのために追い討ち枠を選出するとなると、極論ではあるが選出した他の2体でゲンガー以外の5体なにが選出されてもいいようにする必要に迫られる。また、追い討ち枠を選出しても相手がゲンガーを選出してこなくて追い討ち枠が腐る場合や、役割破壊技(気合玉等)で返り討ちに逢う場合があり、安定しない。
②流行は収まってきたが、フェアリー枠がいないとジャラランガが受からない。ある程度ジャラランガ受けとして信頼できるフェアリーはミミッキュか、使ったことはないがマジシャブルルくらいしかいないのではないかと思ってる。
③ボルト、ポリz、リザX等の積み技を絡めて規格外の火力を出すポケモンにサイクルを崩壊させられやすい。
④身代わり剣舞ランドのようなサイクルを崩壊させるためだけに存在する型のポケモンに為す術もない場合がある。
⑤Z技が辛い

何を言いたいのかというと、従来のような数値・またはタイプの補完に頼ってひたすら受けようとするパーティは通用しにくくなっていると云うことである。そのため、昨今多くの受けサイクルでは、辛い相手を無理処理するためのゲンガー、高速アタッカーであるグロスフェローチェ等を採用している。いわば、これらのポケモンは受けサイクルの「誤魔化し枠」である。受けづらい、処理しにくいポケモン/パーティへの一種の解答である。

本題になるが、本受けサイクルはこの所謂「誤魔化し性能」に加え、「対ゲンガー性能」に重点を置いたものになっている。



《 ①誤魔化し性能について》

①ゲンガーの滅び道連れ
ミミッキュの呪い、化けの皮
③ポリ2の電磁波
④グライの†ギロチン†

ゲンガーの1:1交換性能にもはやタイプ相性など関係ない。ミミッキュは呪い、Zによって積みポケへの絶対的な解答になる。ポリ2で電磁波を入れてしまえばグライ、ミミッキュで麻痺バグ待ちができる。これが特に有効なのがカミツルギ。麻痺させればグライで見れるようになれるのはやばい。革命的。やはり毒々の方が警戒されるのか電磁波は刺さりやすい。




《②対ゲンガー性能について》

対ゲンガー入り構築を想定する。

相手のパーティにゲンガーがいた時は、ゲンガー・グライオンミミッキュポリゴン2のうちから選出を決めるようにする。

ゲンガー・ミミッキュはタイプ上影踏みでキャッチされない

ポリ2に引くことが出来る。しかもゲンミミが霊技を誘うので無償交換を狙いやすい

ポリ2で電磁波を撃ち、交代先、あるいはゲンガー自体に麻痺を入れる=グライの守る身代わりで嵌めることができる。
また、ポリ2もトレースによって影踏みでキャッチされない=滅びに強い

このムーブが強い。ゲンミミポリと選出すれば誰も影踏みに引っ掛からないようにもできる。グライはそもそもゲンガーに対してそこそこ有利。故にゲンガーに隙を見せない選出パターンと言えるだろう。追い討ち枠が居なくてもゲンガーはこのように対処できる。

また、ポリ2は物理だけじゃなく特殊もある程度受けることができ、電磁波を入れれば再生を絡めて粘れる。グライに交代すれば完全に嵌めることができ、ミミッキュは皮+呪い、ゲンガーは滅び道連れにより非常に腐りにくい。

以上のようにこの4体は汎用性とポケモン間のシナジーが異様に高い。これが強い。だからもしゲンガーを選出されなくても持ち前の汎用性でなんとかできる。素晴らしい。




【選出について】

受けサイクルなので、基本は相手6体(実際には3体だが)をどうやってこちら3体で受け切るかを考える。こちら2枚で受け切れると思ったら残り1枠はミミッキュかゲンガーにしとくと非常に安心できる。完全に受け切るつもりでいくならグライ、ポリ2、ブルル、ドヒドから選出することになる。なんか崩されそうだなと懸念した時はゲンガー、ミミッキュに頼るのがよい。具体的に受け切れなそう、崩されそうと判断する要因となりうるポケモンは、

・Xっぽいリザ
・ポリZ
・霊獣ボルト
クチート
カミツルギ
・ゲンガー
ジャラランガ
デンジュモク
ジャローダ
・ガルーラ
・テテフ
・バトン展開

これらが相手パーティにいた場合はゲンミミのどちらかあるいは両方を出すと良い。対ゲンガー入りについては前項を参照。ジャラランガがいた場合は絶対にミミッキュを出すべき。また、ゲンミミは安易な後投げをせず、できるだけ相手の攻撃に被弾しないタイミングで投げるのが大切。HPを大切に。

ここで、対テテフについて触れる。論点はテテフはブルルで受かるのかという話であるが、結論から言えば特化眼鏡テテフのムンフォでも後投げブルルで守るを挟んで回復する事で超高乱数2連以外耐える。が、守る読みで裏に引かれたりすると辛い事から、眼鏡の場合ブルルに処理を一任するのは不安である。現実には特化眼鏡テテフなんてそんなにいないだろうし、眼鏡じゃなければ対処がきく(瞑想型でもウッホ連打で大丈夫)ことから多少ましであるが、やはりゲンミミを裏に据えて対面で上から処理するルートも用意すると安心できる。一応ポリで麻痺を入れればグライでも嵌められる。(ポリが役割放棄になってしまうが)






【総括・反省】

まず、きつかった相手を列挙する。

・ヒートム

毒、トリックまで考えるとポリ2では不安が残る。めざパまで考慮するとグライも苦戦を強いられる。ブルドヒは抜群をつかれてしまう。ゲンガーで滅ぼうにもボルチェンで逃げられてしまう。ミミッキュのZも半減。こうして考えると絶望的だが、各々抜群をつかれても基本耐えるのでゆうてなんとかなったりする。


グライオン

ゲンガーで1:1を狙いたいが後出しするタイミング等に気を配らないといけない。他にはミミッキュで呪う、グライグライ対面でPPを枯らし合う、上手く交換を繰り返してギロチンを枯らすなどのしょっぱい対処法しかない。


・ムドー

ゲンガーじゃないと倒せないのでゲンガーが変に削られたりすると困る。


グロス

自覚しだいではきつい。技構成にもよる。


マンムー

ポリ2じゃないと安定して受けられない。叩きか毒々を持ってると辛いので、ブルルを対面させてウッホを撃っていく方がいい。


・サイキネガモス

幸いあまり数はいないが、ドヒドを崩される。+1Zサイキネでドヒドは死ぬ。Zじゃなければ耐えるのでZ霧で切り返せる。毒だけ入れて裏に回して再生力を駆使すればまぁ何とかって感じ。


・スカーフ以外のボルチェン気合玉ヘドウェボルト

ブルルが殺されるし、ゲンガーで滅ぼうにもボルチェンで逃げられる。だいたいこの手のボルトは耐久振りなのでミミッキュのZを耐えられてしまうが上から動ける。上記技のどれかが欠けていればゲンガーポリブルルどれかで割といい勝負ができるのが救い。このパーティは守る持ちが3体いるのでスカーフなら技見て対処が楽。


・眼鏡テテフ

前項に記した通り。


ビビヨン

マッチングしなかったが、挙げた中で一番やばい。舞われてない状態でゲンミミのどちらかと対面させないと負け。早く起きればなんとか。


こんなところ。

従来の受けサイクルで辛いリザXやボルト、ポリZ等の積みポケはミミッキュで切り返せるのは強い。受けサイクルの弱点である積み技を克服できる。また、耐久サイクルではあるが、素早さの速いゲンミミや麻痺によって上から制圧できる場面が多めなことも安心できる。あと耐久サイクルだときついゴーリに対しても滅ゲンと呪いミミでケアすることができる。

パーティ紹介の項を読んで頂けたらわかるが、本パーティは特に奇抜な構成のポケモンは1体としていない。むしろ、容易に予想できる型のポケモンしかいない。しかし、今回このような結果を出すことができた。これは、本パーティのポケモンの並びそのものの強さを如実に顕していると思う。使用者の適切な思考・プレイングを以てすればどんなパーティにも勝ちを見出すことができるパーティだと考えている。今後、耐久サイクルがさらに研究され発展されることを切に願う。




【終わりに】

最後になりますが、対戦してくださった皆様ありがとうございました!シーズン11お疲れ様でした!読了ありがとうございました( ・―・ )

追記:QRパーティ公開しました。よろしければ使ってやってください

↓URL
https://3ds-sp.pokemon-gl.com/rentalteam/usum/BT-DF01-4DBD

【usm s9 使用構築】 カビランドダブルクッション展開【最高2061/最終19xx】

【0、挨拶】

初めまして。平凡ノ助です。初投稿です。皆様s9お疲れ様でした。このくそインフレシーズンの中、21達成!というわけでもないのですが、思う所があって書き残したいと思います。多少長くなると思いますが、【2、構築経緯・詳細】のカビランド取扱説明書だけでも読んでいってくださいお願いしますm(_ _)m

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TNちくわオルタ
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(以下常体)

【1、面子】

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アーゴヨン@ドラゴンZ
臆病 C252 D4 S252
流星群 へドウェ 文字 悪巧み

選出率4位


f:id:daminmusaboro:20180516183239p:plainギャラドス@メガ石
陽気 H4 A252 S252
滝登り 氷牙 地震 竜舞

選出率3位


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オニゴーリ@残飯
臆病 H172 B12 C36 D36 S252
ドライ零度守る身代わり

選出率5位


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ランドロス@スカーフ
陽気 H4 A252 S252
地震とんぼ爆発ステロ

選出率2位。


f:id:daminmusaboro:20180516184617p:plain
カビゴン@フィラ
腕白 H244 B220 D36
地震あくび吹き飛ばしリサイクル

選出率1位。


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ジャロ/バレル/クレッフィ
(ころころ変えていた)

ジャロ@襷
臆病 C252 D4 S252
リフストめざ炎挑発睨み

バレル@襷
図太い H252 B252 D4
イカサマクリスモ胞子光合成

クレッフィ@粘土
図太い H252 B252 D4
イカサマまきびしリフレク光の壁

選出率6位


【2、構築経緯・構築詳細】

ステロ役+あくびカビゴン+積みエース強そうだなって思ったのが発端。で積みエースとしてミミッキュを皮をぶち抜けるメガギャラ、特殊エースも欲しかったのでアゴ、その2枚では崩し切れない場合に出す誤魔化し枠としてゴーリを起用することに。

・ステロ役について

無難に行くなら襷ランドじゃね?って思われることだろう。確かに襷ランドはステロ役として優秀である。爆発による削りも行えるし、がんぷうで起点にもなりにくい。しかし、襷ランドが優秀なのは、ランド+積みエース+積みエースという形態をとることが前提であると自分は考えた。このステロ役+カビゴン+積みエースという並びは、積みエースが突破された時点でほぼ負けが確定する。つまりたった1体の積みエースで抜き去るために入念なお膳たてをしなければならない。そのために、ステロを絡めたカビゴンによる十分な削り+あくびによる確実な起点作りが必要。ここで問題になってくるのは満足のいくお膳たてができていないのにカビゴンが突破されることである。ステロ役が突破され死に出しでカビゴンを出すことを仮定し、事故でカビゴンが突破される例を挙げてみよう。括弧内はその状況が起こりうる仮想敵を示す。

カビゴンが挑発を貰ってあくびを撃てなくなり、そのまま突破される。なんなら積みエースも挑発を貰ってしまい詰む。(ボルト、テテフなど)
カビゴンが火力に屈して一撃突破される。(馬車、フェロなど)
③毒々を貰ってしまい、有限カビゴンになってしまって予定していた展開に持ち込めなくなる(ポリ2、ドランなど)
④フィールドの影響であくびが無効化される。(コケコ、レヒレ)

ステロ役が死んでいる状態で、上記のような展開が予想される時、例え一旦積みエースに交代しても状況は打破されないどころか、寧ろ積みエースが削られて困窮することがわかる。しかし、ステロ役が生存していると仮定すると、上記のような展開が想像される際に一度ステロ役に交代して状況打破を目指す動きがとれる。そのクッション適正が最も高いのがスカーフランドだと考えた。

:゚+。.★カビランド(スカーフ)取扱説明書★+*:゚+

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まずなんだそのランドの技構成はと。でも自分ではこの構成以外ないと思っている。立ち回りから解説します。

①ランドは初手に出す!
約束です。必ず初手に出す。まず威嚇が強い。でステロを撃つと返しの技で倒される相手ならとんぼで逃げる。勿論決死の覚悟でスカーフステロを撃った方がいい場面も当然ある。ケースバイケース。一番気を付けるべきはゲッコウガ対面。相手のスカーフまで考慮するなら素でカビバック。削り入れたい欲が強いなら、もしくはここでランドが出オチしてステロを撒けなくても勝てる見込みがあり、ゲッコウガがスカーフであるという情報アドが重要であると判断したならとんぼ。とても難しいまじまんじ。

②ステロまいたらカビバック!

そりゃステロでこだわったランドを放置するわけにはいかんでしょ。そもそも初手ステロでスカーフバレした場合ガン起点じゃね?っていう疑問を持たれるかもしれないが、ここでランドの威嚇が効いてくる。例えば初手ランドマンダ対面だった場合、特性の発動順でスカーフであることもばれた上でステロを撃っても、威嚇+カビゴンの鬼耐久のおかげで竜舞2回積まれても大丈夫である。きのみもあるし。また、ランドそのものが流し性能が高いため、なんなら初手ステロを撃つことでスカーフがバレないor考慮されないこともしばしば。

③カビであくびループ !

欲張ってリサイクル撃つと事故ることも。安定択はだいたいあくび連打。スリップダメを稼いでいこう。また相手の裏が見えることでゲームメイキングがしやすくなる。

④怖くなったらランドバック!

あくびが入った状態で居座って無理やりなんかしてくる事が予想される場合。それを避けたいならランドバック。ランドをクッションにした結果、ランドが落ちたなら相手は眠るので、積みエースに繋ぐかカビゴンで再展開すればいい。相手が居座ってきてなおかつランドが生存したら、相手は眠るので、とんぼでカビor積みエースに繋ぐか、爆発で削りを入れつつ退場すればいい。最速起き以外は安全に展開できる。相手が居座って来ず、交代してきた場合は、とんぼor爆発でカビゴンに繋いで再展開すればいい。なんにせよランドバック=安定択と言える。また、ここでも威嚇が効いてくる。

⑤別にカビで眠らせてからランドバックしてもいいんだよ

カビゴン生存状態で相手が眠りに落ちた場合。こっちとしてはその眠りターンを生かしたい。吹き飛ばして再度スリップを狙ってもいいし、リサイクルで存命を狙ってもいい。積みエースにひいて積んでいってもいい。ただ、相手が眠り状態の無防備ポケモンをそう簡単に居座らせるかという問題。こっちが積みエースにひいたら相手も元気なポケモンにひいてきたみたいなことも起こりうる。でそのまま積みエースを居座らせたくないけど、カビゴンのHP残量が不安。そんなあなたにランドバック。威嚇も入るしスカーフだから生存したらさらに仕事できるかも。やっぱ爆発は必要なんだよ。

⑥てかもうランドで詰められんじゃね?

考えてもみてほしい。スカーフランドのテンプレ構成は地震とんぼ岩技+@じゃないだろうか。その構成で撃つ機会が多い技は恐らく地震ととんぼである。あれうちのランドも覚えてるじゃん!つまり、ここまで紹介してきたランドは変態構成に見えるが、スカーフランドとしての機能はそこまで損ねてないのである。だから純粋に地震撃ってるだけで強い試合もある。やっぱこのポケモン化物だわ。
カビゴンの弱点である格闘技を半減で受けてくれるのも強い


カビゴンの技構成☆

カビゴンとしての長所を生かすためには、リサイクルは必要で、コンセプト上あくびも確定である。昆布戦法をとる以上吹き飛ばしも必要。残り1枠は攻撃技にするのが無難であり、個人的には地震一択だと思っている。

理由としては、

①あくびを阻害してくるコケコに通る
②多めにスリップダメを入れたいグロス、ガルドに通る。ガルドより遅いのもgood。
④滅んでくるゲンガーに通る。
⑤毒を入れようとしてくるドランに通る。
ミミッキュの皮を禿げる。

という点である。

☆パーティの残り1枠について☆

最後まで迷走してた。
一応変遷を記すと、
襷ジャロ

襷バレル

まきびし壁貼りクレッフィ

って感じ。フーディンクレッフィも1度も出さなかった。終盤までゴーリサポート+カバの牽制+胞子の一貫切りのためにジャロを入れていたが、現環境でジャロの麻痺によるゴーリサポートは無理だと感じた。

具体的な理由として、

①睨み無効ポケ
②とんぼるちぇん持ち
③高速身代わり持ち
④ゴーリに抜群で入る先制技持ち(グロス、ガッサ、ハッサム)
⑤馬車、ニトチャリザ

こいつらにジャロを突破されると麻痺があってもゴーリで安全に展開できないからである。でこいつらめっちゃ環境に多い。あとリフストが外れる。はい解雇。

クレッフィはジャラグロスorガルのパーティに出すつもりでいた。が採用した途端にジャラランガに当たらなくなった。悲しみに暮れた。襷バレルは無理やり1発耐えて後攻胞子→ゴーリバックの動きが強かった。何回か選出した。現環境のゴーリサポートは催眠かもしれない。サイクルの中で電磁波を撒くってやり方もあるかも。


【3、選出パターン】

だいたいランドカビ+@。+@はギャラが一番多い。エース1枚だと抜ききれないと踏んだ時はギャラアゴゴーリとか。


【4、きつい相手】

・ガッサ
エースで抜ききるためにはステロが必須なため、カビランド+積みエースの選出を強制されるが、胞子が一貫してしまう。いつも以上にカビのあくびとリサイクルのタイミングがシビアになってくるのできつい。

ジャラランガ
なんでお前急に増殖したの?基本的にソウルビート積まれたら負け。それを防ぐためのクレッフィだったのになぁ。急に絶滅するんだもんなぁ俺の前から。ゴーリの身代わりも貫通。

・騒ぐポリZ
騒ぐな。ゴーリの身代わり貫通だしカビのあくびで寝ないし最悪だ。騒ぐな。

ハッサム
炎技持ちが少ないから辛い。ゴーリもやや不利。とんぼであくびループを抜けてくる。

フェローチェ
こいつもとんぼがつらい。カビの弱点ついてくるのも勘弁して欲しい。


猫騙し持ち
猫撃つ→バックって動きをされると一方的にエースが削られてきつい。ランドで爆発テロしてえ。

・初手から出てくる挑発持ち
ランド→カビバックしてから挑発もらうと、ランドバックしたくても撃たれる技によってはランド死んじゃうからきつい。挑発読みランドバックしようにも失敗してランド無駄死にパターンが何回あったことか。


【5、反省・総括】

21いきたかった。しかし構築自体に手応えは感じたので詰めればもっといけると思う。一番反省すべきはアゴの文字を放射にしなかったこと。ガルドへの乱数を考えてもステロダメ入れること前提なら放射採用でよかった。また、相手の最速起きは負けと割り切って積まなければいけない場面もかなりあったので、使用者の運に依拠する所が大きかった。ゴーリもいるし。最速起きの確率は3割。つまり気合い玉命中に賭けるのと同じ。ただ、これだけは声を大にして言いたい。いつでもパッと撃てるワロス玉と、何ターンもかけて作り上げた眠りポケ-積みエース対面は等価ではない。手塩にかけた1ターンがそこにはあるんだよ!(完全に精神論)

今季の対戦数600という数字は自分史上では最多。今まで多くて300という感じだったので、数の上では頑張った。序盤変な構築使って迷走しなきゃよかったな。

もうほんとに受験生なんで来季は潜るかわかんない(多分潜る)。

長くなりましたが、読了ありがとうございました(*´∀`)